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社会の中でダンスの果たす役割

執筆者の写真: 坂上 健坂上 健

AIの発達により真実と嘘の境界線が曖昧になり、本当は存在しないものが実在するかのように錯覚を起こし、現代では存在に対する疑いや警戒の意識が強まってきているように思います。


SNSの世界では、投稿者の存在がヴェールに隠され憎しみや怒りの汚い言葉が飛び交っています。本来なら自分の内に秘めておくべき心の声を不特定多数の人々が目にするようになり、人間の理性や道徳心が破壊され負の連鎖がいくつも重なって降り注ぐ。

あることないことが拡散され、思わぬ形で傷つき悲しむ人がどれだけいることか…。

何を信じるのか、その判断力が大きく求められる時代でもあります。


本当の現実とは「今」目の前に広がっている光景であり、それがまぎれもない事実。この現実感を感じることが困難になってきている中、人間の存在価値がネット世界でどれだけ大きな注目を集めたかが判断基準となり、現実感と共に自分の存在価値すらも見失いかねない世の中になっていると感じます。


そのような現代にあって、テクノロジーとは無縁の自分の身体と精神と向き合うダンスの役割は大きいと思っています。

自分の身体の動き方や可動域を知ること。身体を動かすことによる精神への影響に気づくこと。内なる感情を身体を通して表現する行為は、自分という存在を強く感じ今の自分とじっくり対峙しながらそれを受け入れる時間にもなります。

また、言葉を発しないダンス的身体コミュニケーションには相手に思いやりと優しさが生まれ、身体同士が触れ合う瞬間には自然と笑顔になっている場面を目の当たりにしてきました。


ダンスを通して一時でも「今」ここに存在する自分に意識を向け、他者との温かいコミュニケーションを感じて欲しい!

2025年、そんな思いと共にダンスと向き合っていきたいです。








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